(2002・07・14)
ヨイショ競馬

僕が競馬を始めたきっかけはこれに尽きる。師匠が競馬狂だったのである。

19歳で入門した僕と当時64歳だった師匠との間の話題とは芸のことより競馬のことの方がいいということ。あの頃一所懸命勉強したなぁ。本を一冊(なんだか忘れた)買って、師匠の家に届く「優駿」を借りて読み漁り、新聞を買って全レース観戦する。

そして、何も知らないところから一ヵ月で立派な馬前座になってしまった。我ながら感心する。

楽屋に競馬新聞片手に入り、競馬をやる先輩芸人から信頼される予想屋になってしまった。まさか師匠もここまで競馬狂の弟子ができると思わなかったろう。
師匠にはこんな素敵な趣味を与えてくれた事に感謝している。(またこんなに競馬にはまり込み落語と予想とどちらを優先するかという悩みも与えてくれた)

そして、師匠は競馬が下手である。言っちゃあ悪いが僕以前で楽屋での競馬狂といえば師匠なのだがホント下手なのである。(時として大穴を獲ることもあるが)つい、意見をしてしまう。 弟子(特にこんなに歳の離れた)が師匠に意見をするなどありえないのだが競馬に関しては許されてしまった。

人間関係まで円滑にしてしまう競馬。皆さんも競馬狂の上司がいたら試してみたらいかがかな?



(2002・08・24)
複勝のススメ

最近何かと話題の新馬券(馬単・三連複)。どうでしょう?これで回収率はプラスになるのでしょうか?

答え、なりません。
1、買い目が増える。
的中率が大幅に下がる為、どうしても買い目が増えてしまう。一点への投資が減り当たっても儲からない。何十万もの配当を得る人は十点じゃ収まらない。
2、検討の時間が長くなる。
戦術は増えて、検討に時間はかけたくなるがレースの締切時間は変わってない。
3、馬連が当たらないのに当たる訳がない。

以上により新馬券は儲からない。だけどシェアは伸びてるそうだ。
馬券下手の人が多い中、そんな下手な人達を嘲笑う古典的な戦略「複勝」大作戦である。
一日に開催される各場12レース。この内確実に200円の複勝がつく馬を三頭探せ、と言われたら?競馬をある程度の期間やっている人なら簡単に見つけられるだろう。そこでその三頭に資金を全部注ぎ込む!そして転がす。すると2×2×2=8倍以上に資金が膨れ上がるのだ。何かの間違いではずしてしまうかもしれない。その時はスパッと諦めて家へ帰ろう。大丈夫、8回迄は失敗しても平気なのだ。
さらにこんな手もある。一日3レースに限定して朝その三頭の複勝を買う。そして家に帰る。競馬場や場外馬券売場に居るとついつい余計なレースに手を出してしまい、気が付いたら大変な負債を抱えている。こういう事はよくあるからだ。僕の場合馬券を買った後仕事に行くと調子がすこぶるいい。やはり余計なレースに手を出さないのと、この後ギャラが入るという安心感から大きな勝負ができるからだ。
また、単勝を馬券に加えるのもアリだろう。但しその場合は複勝の半額に抑えておきたい。あくまで勝負は複勝なのである。

回収率大幅アップ、そして馬券が当たる楽しさ。この両方が得られる複勝大作戦。是非お試しあれ!



(2002・9・07)
M単

競馬の予想大会に今週から参加する事にしました。
理由は馬券を買わなくても競馬を楽しめると思ったから。でも実際買わないで的中した時悔しいんだろうな〜っ。

さて参加した予想大会「M単」は200人近くの参加者がいる携帯競馬界(こんな物が存在する)最大の大会です。
Mとは競馬予想法のひとつであるMの法則(競走馬のストレスと疲労、さらにロ−テ−ションを考慮した恐るべき予想法)の事でこの理論最近利用者が増えてる。僕も一年くらい前から使っているが馬の精神状態を読むという行為がなかなか面白い。何と言うかね場外馬券売り場で周りのおぢさん達と違う事をしていて当たるっていうのが快感なんですよ。

そして単は文字通り単勝。つまり決められたもしくは選択したレ−スから一頭を指名するんですね。また複勝の要素も含まれていて三着以内に入れば得点になるという、まさに単複派の僕にうってつけ。

さ〜頑張って、稽古の時間削って(?)予想するぞ〜!
これで落語界の馬券偏差値がわかりますね。楽屋代表として張り切ります。



(2002・9・21)
ファインモーション

今月15日に阪神行われたロ−ズステ−クスでファインモ−ションという3歳牝馬が無傷の四連勝を飾った。彼女は半兄にピルサドスキ−という世界的名馬を持ち自身名門伊藤雄厩舎という、言わばエリ−トである。

彼女の戦績を振り返ってみると、昨年12月に新馬勝ち。8カ月の休養を挟んで今年8月の函館で二勝目、中3週で3勝。そして今回のロ−ズステ−クス優勝である。
過去4戦全て一番人気、距離も2000、2600mとスピ−ドもスタミナも見せつけている。しかも全て圧勝である。
次走は秋華賞(G1)になるだろうが無理を承知で消したいと思う。根拠はいくつかあるが一番は疲労である。年上の牡馬相手に圧勝を演じてきた彼女はもう疲れてしまったのではないだろうか。精神面もタフなレースが続きストレスが溜っているはずである。(これをMの法則では蓄積疲労という、らしい)
そして配当も妙味が無い。おそらく彼女はグリグリの一番人気になるだろう。強い馬が登場するのは楽しいが、あまりに一本被りでは馬券は売れないのである。まして秋華賞は荒れるレ−スとして有名だ。昨年まさに鉄板のテイエムオ−シャンが出走して馬券参加に嫌気がさした。(もちろんオ−シャンの圧勝だった)程好く人気が割れているレ−スが、高配等を期待され売れるレ−スなのだ。
ファインモ−ション(及びテイエムオ−シャン)には悪いが強過ぎるってのは売上に繋がりませんぜ。以前テイエムオペラオ−=北の湖説を出して議論を展開した事があるがまさにこれ。憎らしくなってくるのである。

僕の青写真でファインモ−ションと付き合ってみよう。
秋華賞ボロ負け→人気落ち・疲労とストレス回復→エリザベス女王杯連対→調子を維持しつつ→有馬記念優勝。そう彼女の勲章は一年の締めくくりのグランプリ有馬記念こそが相応しい。

頼むファインモ−ションよ!この通りに来てくれ。僕は君の恋人になりたい。



(2002・9・29)
競争馬の気持ちになってみる

果たして競争馬の一生というのは幸せなものなのだろうか?じっくり考えてみたい。

「種馬になったらやりたい放題で幸せだろう。」と、言う人がいる。現実にはどうかというと1シ−ズンに100頭以上と種付けする種牡馬はほんの一握りで大抵は10頭ぐらいの種付けしかしない。中には「今年はゼロ」なんてのもゴロゴロいる。
そんな性生活も楽しいとは思えない。例えば昨年死んだアメリカの大種牡馬ミスタ−プロスペクタ−は29歳という年齢で死ぬ間際にまでのラストシ−ズンで約200頭くらいに種付けをしてた。人間の29歳なら楽しくて笑いが止まらないだろうが馬の29歳である。人間なら70歳くらいになるだろうか。しかも種付けのシ−ズンは長くても4ヵ月くらい。一年中発情している人間とは違う。はっきり言って拷問である。

それも子孫を残すという本能を満たす事ができる種牡馬になったらの話である。
競争成績がいいとか、血統がいいなどの条件がない牡馬は大概乗馬もしくは使役馬になる。つまり種牡馬になるにも一握り、大量に種付けできるのも一握りである。そしてその一握り×一握りは拷問の様なセックス・ライフが待っている。
中には気性が悪いなどの理由で去勢される牡馬もいる。こんな馬は最悪である。どんなに立派な成績を残しても種牡馬になれないという理由でいつまでも現役生活を強いられる。ジャパンカップを勝ったレガシ−ワ−ルドなどはその典型で、あきらかにピ−クを越しているのにいつまでも走り、そして負けていた。
また故障などにより死んでいく馬も多い事も忘れてはいけない。

じゃあ牝馬はどうだろうか?当然成績、血統のいい馬は重宝がられる。牡馬との決定的な違いは一回も走っていない未出走の馬でも繁殖に上がれる。そして、順調に成長すればほとんどの牝馬が母馬になっているという事だ。
これだ!もし馬に生まれ変わるなら一回も出走しない牝馬。これが一番いい。仕事もせずに草食って母親にもなれる。本能のまま生きて危険にもさらされない。

ああ神様仏様次はサラブレットの牝に生まれさせてください。馬券ファンになるのはコリゴリです。



(2002・10・12)
続・ファインモーション

以前史上最強牝馬ファインモ−ションの青写真まで組んで彼女とうまく付き合っていく方法を考えましたが、どうも様子が変わってきました。

秋華賞で彼女を買わないとまで言ったんですが狙っていたオークス馬スマイルトゥモロ−が回避してしまいまして。ファインモ−ションを負かすのはこの馬しかいないと思っていただけに残念です。
そこで新たな青写真を組みたいと思います。秋華賞優勝→ジャパンカップ優勝というのはいかがでしょうか。秋華賞を勝って最強牝馬となった彼女には是非牡馬に混ざって世界最高賞金の芝レ−スであるジャパンカップに出走してもらいたい。
以前にファビラスラフィンがこのロ−テ−ションで二着した事もあり充分力は足りると思います。また今年に限っては例年より距離が200m短縮され尚の事チャンスがあるのではないでしょうか。また牡馬の一線級相手では人気が落ちるというのも魅力です。もう世界最強馬になっちゃえ(勝手な話)

そして問題の秋華賞です◎ファインモ−ション○サクラヴィクトリア▲ユウキャラット△トシザダンサ−で勝負しようかなと。万一の事を考えて四頭のワイドBOXかな。とても穴党とは思えない…



(2002・10・26)
新しい(?)レース

先日行われたG1菊花賞で武豊騎乗の1番人気馬ノ−リ−ズンがスタ−ト直後つまづき、ずっこけた。武豊騎手は振り落とされノ−リ−ズンは落馬失格となった。同レ−スを見ていた人ならわかると思うが武豊騎手は落馬直後も手綱を離さずノ−リ−ズンを追いかけた。
一見不思議に思うこの行動も競馬のル−ルには手綱を離さずに落馬した地点からは再騎乗できる、というのがある事を知っていればうなずける。何が何でもレ−スに勝ちたいという武豊騎手の執念もあったろうし、彼はこの再騎乗後勝った経験がある。以前にもオ−ストラリアの障害レ−スチャンピオンであるランドがずっこけた後、再騎乗しゴ−ルした事がある(結果は最下位だったが…)。

そこで新しいレ−スを考えてみた。その名も「いざ鎌倉ステ−クス」。ふざけたレ−ス名だが内容はもっとふざけている。

まずスタ−ト地点にゲ−トは設置しない。スタ−ト地点でパドックの様に馬はぐるぐる回っているのだ。そして馬を引いているのは騎手。スタ−タ−がゴ−ル板の前で「謀反じゃぁ〜!」と叫んだらスタ−ト。騎手はその場で一人で馬に跨り、一気に鎌倉、いやゴ−ルを目指すのである。この際だから騎手は勝負服でなく甲兜を着ていると尚良い。
早く馬に跨るという騎乗の基本からレ−スが見られるのはスポ−ツとしても爽やかだし、何よりいざ有事の時にはいち早く鎌倉を目指すという鎌倉武士の心意気も楽しめる。中には大慌てで馬に跨ろうとした為に馬を驚かし、騎乗馬に逃げられ必死になって追いかけるという場面も想像できて笑える。人と馬の信頼感もこのレ−スの重要なファクタ−なのだ。当然レ−ス登録の際は馬でなく騎手が登録する。

面白いと思うけど絶対にやらないだろうな…JRA。



(2002・11・02)
M単を振り返って

初参加の予想大会M単が取り合えず終了しました。

結果は…惨敗です。

なんでしょうね、実際あんまり馬券は買ってなかったから良いようなものですが、楽屋のレベルが疑われてしまいます。師匠方ごめんなさい。
しかし二カ月間楽しかったなぁ。競馬って勿論的中の楽しみもあるんですが、なかなか人と予想の腕を競う(しかも目に見える形で)って事は無い。上位にきた人達は本当馬券上手です。恐れ入りました。中一週空けてまた次大会が始まります。今度は上位を狙います。毎回言うかもしれないな…

しかし最近凄い発展をしている携帯競馬界。僕がよく出入りをしている携帯M界の最大手『競馬の予備校』のメ−ルマガジン(読者700人)でこの間落語会の宣伝までしてもらいました。これからは競馬ネット芸人として生きるのも悪くないな。競馬、同じ趣味を持った人と触れ合えるのは正直嬉しくて仕方がないですわ。いっその事競馬を題材にした新作落語でも作ろうかしら。そしたら仕事くれよ、JRA。



(2002・11・09)
続々・ファインモーション

二回にわたって史上最強牝馬ファインモ−ションの恋人になる方法を模索してきたが、また裏切られた!僕が青写真を描いたジャパンカップには出走せず今週のエリザベス女王杯に出てきてしまう。しかもその後は年内休養の噂も…。 僕が彼女と穴馬券の温泉旅行に行くには牡馬と一緒に走るジャパンカップか有馬記念しかないと思っていたのだけに残念無念である。
今回も一番人気必死、しかも少頭数で不安要素の多い相手馬達。あっさり勝ってしまうんだろう。そして年内は休んで来年も不安の無い条件・相手を選んで…。
面白いか?面白いのか?面白いだろうな…。無敗の馬の馬主、調教師、騎手。こんな面白い事は無いだろう。商売上手達め…もうこうなったら来年は海外に行って勝ちまくってくれ。頼むわ、穴党に光をくれ。

話は変わりますが・・・
11月4日に大船の『Bar花いちぜん』で落語会をやりました。異様な盛り上がりに僕もとっても楽しかったです。また終演後行われた『競馬の予備校オフ会』…。オフレコの話がこれまた盛り上がり…有難うございました。



(2002・11・16)
素人の血統学

競馬界で、いや一部の競馬ファンの間で最も重要視される物が血統というやつである。父が母父が母母父が…などと怪しい言葉が横行する、それが競馬の血統なのだ。
確かに人間だって父親似・母親似がいるように馬だって親にそっくりなのがいたりする。また人為的にインブリ−ド(近親配合)したりするのでなおさらだろう。

サラブレットというのは「選ばれた血」という意味である。競走馬の父系を辿ると実はたったの三頭にしか行き着かない。今現在新幹線の中にいて手元に資料が無いため、またどうしても思い出せないので恐縮だが名前は出せない。また機会があったら出します。さらに現在の競走馬の約半分が20世紀半ばに登場したノ−ザンダンサ−の血を引いている。
よく考えてみよう。それって同じじゃないか?少なくとも遺伝子レベルなら(これも素人考えで恐縮だが)全く同じじゃないか? 人間に例えるなら、全ての人類の祖先がアダムとイブだというのと同じ事だ。 だから血統ってアテにならないのである。

でも僕の馬券術も血統論がスタ−トでこれもまたアテにならない。 BR>



(2002・11・30)
馬ファンと競馬ファン

先日競馬新聞の午前中のレ−スの所を見ていたら仲間にこう言われた。
「お前そんなレ−ス買うのか?」
「馬券的に面白いと思ったら買うよ」
と答えると
「何でお前は競馬を純粋に楽しめないのかね〜。それじゃただの博打打ちじゃん」

もうね…切れそうだった。
こいつは馬鹿かと…
(今回は口汚いです)

あ〜そうさ。俺は博打打ちさ。だから競馬やってんだい。馬券的に妙味があればどんなレ−スだって買うさ。
そういうお前はGIしか買わね〜んだろ。それもダ−ビ−だの天皇賞だの有馬だの年に数えるくらいしか買わねぇんだ。その中から好きな馬…いや数少ない知ってる馬しか買わないで固い配当取って喜んでいやがって。

カッコ悪ぃんだよ!

だいたい俺はそんな馬ファン、名馬ファンが大嫌いなんだ。自分の好きな馬からしか馬券を買わないで。その背後にある血統、馬場、展開、ロ−テ−ション一切無視していやがって。少しは頭使って悩んで競馬やってみろ!
悔しかったらロ−カルの条件戦当ててみやがれ。
俺はこう言っちゃあなんだが今M単上位なんだよ。そこで付けられたあだ名が「福島巧者」だ。わかるかこの意味が!
GIで三連複でも買ってろってんだ!その時間に俺は条件戦の復習して次の万馬券につなげてやる。
ヘヘ〜ン!

競馬やらない人…本当ごめんなさい。



(2002・12・14)
又々ファインモーション

史上最強牝馬ファインモ−ションが武豊を鞍上に有馬記念に参戦する事が決まった。これまで何度も彼女と恋人になる事を願っていた僕だが今迄その想いは伝わらなかった。
「ファインモ−ションは今迄勝ってたじゃねぇか!」とツッコミを入れられそうだが僕の中で恋人になるというのは高配当を獲るという事で単勝1倍台で勝たれても何にも嬉しくない。
実は今迄のロ−ズステ−クス、秋華賞、エリザベス女王杯と僕は彼女の馬券を買っていない。何故なら配当に妙味が無いからだ。相手に人気薄を連れてきてのヒモ荒れというなら狙わなくもないがその気配も無い。現に荒れなかった。だから彼女に逆らってとんでもない穴馬券を買って玉砕するのだ。
ではこの有馬記念で彼女の馬券を買うのか?…今の所だがたぶん買わない。国内一線級の牡馬が揃ったが全6戦無敗のファインモ−ションは一番人気だろう。それだけ彼女のインパクトは強いのだ。
懲りずにまた青写真を組んでみよう。この有馬記念で初めて敗戦した彼女は来年海外遠征をする。強い彼女は海外でも連戦連勝。そして秋のジャパンカップで国内復帰。当然一番人気。ところがだ、ここにきて遠征の疲労が出た彼女は負けてしまう。そして再起を賭けまたそれに期待した競馬ファンによって続く有馬記念も一番人気。だが疲労はそう簡単に抜けるはずもなくまたもや敗戦。そして引退。
このジャパンカップ、有馬記念で穴馬券を所持しているのは、そう僕だ。
本当に恋人になる気があるのかと言われそうだが、消し時の相性というのも競馬にはあるのだ。
さあ、もうどっからでもかかってきなさい。



(2003・01・18)
レコード

ここ2年くらい競馬を見ていて思った事がある。それはレコ−ド決着が異常に多い、という事だ。
「競走馬の能力が上がったんじゃないか?」と言われそうだが、それだけじゃない。芝レ−スでは芝が短くなっている事、ダ−トレ−スなら砂が浅くなっている事が理由だろう。特に芝の場合は間違いない。
「レコ−ド決着が増えるならそれだけスタ−ホ−スが生まれていいじゃないか」と思う人もいるかもしれないが、実は深刻な問題がある。
芝が短いということはそれだけ地面が固いということである。陸上競技場のトラックと砂浜ではどちらが早く走れるか?当然前者である。固い馬場を走るということはそれだけ脚元に負担が掛かる。つまりは疲労増大、故障続出に繋がる。
これによって連続して好走するのが辛くなる。一年間負け無しだったテイエムオペラオ−はレコ−ドで駆けた事は一度も無かった。どちらかというと遅い時計の決着に強かった。だから故障もせずトップに君臨し続けたのである。

ただこの件に関して馬券的に有利なポイントがある。それは「レコ−ド駆けした次走は消し」という作戦がとれるという点だ。疲労が明らかに残っているのにレコ−ドで駆けたという事で人気になっている馬を切ればまた一歩穴馬券に近づくのである。

今年は五月からの新装東京競馬場開幕という事でまた速い時計の決着が多くあると思うがこの作戦で対策はバッチリだ。そして競馬サ−クルの方々、馬を壊さないでください。



(2003・01・25)
馬券術

私の馬券の買い方を御紹介します。
以前にも書きましたが基本は単複です。時々馬連・ワイドを買います。馬単・三連複は買いません。確かに配当は大きいのですが的中率の低さでリスクを感じるからです。

では馬の選び方です。
基本的に一番人気は買いません。抑えまでとします。何故なら配当の妙味が無いのと、実際一番人気の連帯率というのは50%しかないからです。
ではどういう馬を買うのか?
先ず疲労の少ない調子のいい馬。新聞の馬柱を見ると向こう正面、3コ−ナ−、4コ−ナ−での位置取りが書いてあります。調子の悪い馬というのは流れに付いていけず後ろからレ−スをする事が多いのです。つまり近走に先行している馬を選ぶのです。
次に着差。勝ち馬からどれだけ遅れてゴ−ルしたかを見ます。余りに大きい差(目安は1秒くらい)をつけられた馬は力が足りないと見ます。
そして馬場実績。同じ競馬場、コ−スで勝った経験というのを大事にします。 この条件を満たした馬が人気薄だったら即買いです。しかし人気だったら買わない事。まずはレ−スの選定が大事なのです。



(2003・02・15)
ダンスインザダーク

大種牡馬サンデ−サイレンスが昨年急逝。後継馬が注目されている。取り合えずの一番手はフジキセキ。幻の三冠馬と言われた同馬はサンデ−サイレンスの初年度産駒。やはりファ−ストクロップでダイタクリ−ヴァなどを出して一気に一流種牡馬になった。
ところが今や時代の流れはダンスインザダ−ク。初年度はオイワケヒカリ、ム−ンライトタンゴなどが出たが正に今年は当り年。ラジオたんぱ杯を勝ったザッツザプレンティを始めマッキ−マックス、イルデパンなど素質馬が揃い今年のクラシックはダンス中心と言っても過言ではない。
ダンスインザダ−ク自身のクラシック成績はダ−ビ−2着、菊花賞1着。一番人気に推されたダ−ビ−では勝ったと思った瞬間、外からフサイチコンコルドがぶっ飛んできた。武豊も信じられなかっただろう。ちなみにウチの師匠はフサイチの単勝を取っている。インサイダ−情報か否かは定かではないが…。

自身が勝てなかったダ−ビ−を産駒が勝って欲しい。これはロマン派の意見かもしれないが強い馬には敬意を払うこれはいい事だ。と言うことで今の所ダ−ビ−◎はマッキ−マックス。早過ぎるかしら。



(2003・3・21)
せいねんがっぴっ!

先日新宿末広亭の楽屋で「週間Gallop」を読んでいて気が付いた。東西の騎手成績の欄に中央競馬の騎手全員の生年月日が書いてある。

関東から見ていこう。

後藤(49.03.19)
田中勝(46.02.25)
横山典(43.02.23)
柴田善(41.07.30)
蛯名(44.03.19)

続いて関西
武豊(44.03.15)
幸(51.01.12)
河内(30.02.22)
秋山(54.02.09)
藤田(47.02.27)

東西のベスト5の成績だがよく見ると10人のうち9人が早生まれなのである。よく考えるとこの不思議な現象にも理屈がある。
騎手になるには競馬学校の騎手課程を卒業しなくてはならない。上記の中では競馬学校ができる前に騎手になった河内騎手以外は皆ここを卒業している。当然試験がある。確か国語、数学、社会、作文の学科と身体検査。騎手は体重が重いと乗る事のできるレ−スがほとんど無いので身体の大きい人は必然的に落とされる。
ほとんどが中学生の受験生である。まだ成長過程にある彼等の中では早生まれの人はまだまだ他に比べて小さいのだ。
ちなみに親の面接もある。親が大きいと子供も将来大きくなると疑われ落とされるのだ。成程競馬は血統を大事にする。



(2003・4・5)
桜の季節です

早いもので来週はもう桜花賞。牝馬クラシック第一戦だ。
ほぼ毎年このレ−スは荒れる。最近で固く収まったのはキョウエイマ−チ=メジロド−ベルで決まった年くらいか。去年は馬連3万越えの大荒れだった。(ちなみに私はハナ差の一着三着で死にそうになった)
というよりも桜花賞に限らず牝馬限定戦というのはよく荒れるのである。他のレ−スでも見てみると去年はオ−クスも万馬券である。さすがにファインモ−ションが出てきた秋華賞、エリザベス女王杯は固かったが、GI以外のレ−スでも中山牝馬ステ−クス、阪神ジュベナイルフィリ−ズ、阪神牝馬ステ−クスはよく荒れるレ−スである。
牡馬と違って出産する為の身体である牝馬はそれだけ調整が難しいのだろう。
それから3歳戦というだけでもよく荒れている。荒れるというのは要は一番人気の馬が連対を果たさないという事だが、その人気を決めると言っても過言でない予想紙の◎(本命馬)が半分以上の確率でぶっ飛んでいるのが3歳戦である。つまり2回に1回は荒れるレ−スと見ていいと思う。
ではどんな馬を狙うべきか?答えは簡単、前宵戦を人気で負けた馬である。ファレノプシス、ロンドンブリッジ、アロ−キャリ−とよく穴を開けている。ちなみにこれは皐月賞にも応用できてる。去年あっと驚く単勝万馬券、馬連5万馬券を演出したノ−リ−ズンは前走若葉ステ−クスを二番人気の支持を受けながら凡走している。実力があり、前走無理をしていないというのが狙い目なのだ。

今年の桜花賞一番人気はアドマイヤグル−ヴだろう。思い切って穴を狙うのは如何?



(2003・4・12)
まだ四月です

今月20日は牡馬クラシック第一弾皐月賞です。四月に皐月というのも変ですが昔は五月にやっていた様で施行時期よりもレ−スの格と伝統が重んじられたんでしょう。
去年は驚きの5万馬券。これをタテ目ではずし(こういうの多いな)浅草をふらふら歩いていた覚えがあります。
今年は当日九州に行ってまして馬券参加できるかどうかわかりません。意地で小倉競馬場に行ってしまうかもしれませんが…
牡馬クラシック三冠レ−ス「皐月賞」「ダ−ビ−」「菊花賞」はイギリスの三冠レ−スを手本に作られました。「皐月賞」は「2000ギニ−」、「菊花賞」は「セントレジャ−」、そしてダ−ビ−。
最近競馬の番組がよく変わるんですがこれだけは何があっても変えて欲しくない。競馬の伝統がどうこう言うよりこの三つのレ−スは面白いのだ。 まず皐月賞。中山競馬場の芝2000mというのは日本で一番過酷なコ−スじゃないだろうか。ハイペ−スになり易く、直線信じられないほどの急坂がある。無理する馬は故障しかねない。
そしてダ−ビ−。東京競馬場2400mは紛れのないコ−ス。実力ナンバ−1を決めるには最高のレ−スだ。

最後の菊花賞はここ二年ステップレ−スが減った為か馬の適正が判りにくく大荒れである。なんとなくつかめてきた去年(結果は1着3着)の反省から、今年はやってやるという気が今から満々である。
今年もクラシックを楽しもう!



(2003・5・24)
発想の転換を

馬券購入の際の最も重要なカテゴリ−の一つがオッズである。

所謂一番人気馬というのは単勝配当が最も低い馬の事で大多数の人が勝つであろうと予想した結果である。これを買っては勝ちが少ない。(中にはオイシイ一番人気馬もあるが…)
私はレ−ス検討の際に上位に来るであろうという馬を数頭ピックアップする。その中から一番大儲けできる馬、一番人気の無い馬を買う作戦はどうだろう。

とりあえず成功例を上げる。
先日のNHKマイルカップで私が拾ったのはゴ−ルデンキャスト(1番人気)、ユ−トピア(4番人気)、ウィンクリュ−ガ−(9番人気)である。当然一番人気の無いウィンクリュ−ガ−を選択する。するとなんとまぁ勝ってしまうではないの!これでM単Aクラス入りを確定させた。単勝26倍の大儲けである。

続いて嫌な思い出。
昨年の桜花賞でシャイニンルビ−(1番人気)とアロ−キャリ−(13番人気)で迷った。さすがにG1でこんな低人気の馬が来るのかと弱気になってしまいシャイニンルビ−を選択。結果はシャイニン3着、アロ−キャリ−1着…。WINS渋谷で茫然とする。
翌週皐月賞でもやはり捨ててしまったノ−リ−ズン(15番人気)が勝ってしまい浅草で死にそうになってしまった。

この苦い記憶から生み出されたこの作戦。名付けて、機械的に人気の無い方の馬を買う作戦(そのまんまだ)。これを使ってM単(今季250人強参加)優勝を狙います。




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